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オトメト口ポリス【草稿】

野うさぎ

私 さみしがり Nozomi
あなたがくれたお名前
好きよ ラ、ラ、ラブユー…XX
真っ白なお洋服 お部屋で
煙草の匂いを抱きしめて
かぎつけた ああ パパの夢
草むらに ス、ス、ステキな…XX


ほむら

黒い髪が肩まで伸びて
海風に揺れれば
夕陽に染まるコンビナート
甘美な思い出
「嘘にしたい」なんて言っても
時計は止まらず 朝は来るの

「えーん」って泣いても
神様 いつも手遅れ 悪魔みたいね
もしももしもよ 最後に
火を点けたなら 思い出してね

薄着で出かけた
あの夏 そう あの夏は
掌の上に転がっていた
迷路の入り口
影は夜に 燃えきれずに
薄荷の味 太陽は知らんぷりで

わたしはあの時17歳で
永遠 いつも信じてた 子供みたいに
すべて凪いでしまった ならせめて
砂に消して 拾わないでね


てまねき

渡り廊下から見える
後ろ姿 胸がざわめくのは
あなたくらい くらいなものよ
名前を呼んでほしいのに
後ろ暗い わけなんてないのに
どうしていつもてまねきするの
I wanna be your あなたの
そぶりひとつに振り回される
I wanna be your あなたの
犬になってしまえたら いっそ
ああ 太陽と月の恋人
成り果てた私とあなた
右手と右手が握手して
ああ 夢を見る…
I wanna be your あなたの
前では首元だって見せられない
I wanna be your あなたの
書いた文字をそっとなぞっているの
I wanna be your あなたの
犬になってしまえたら いっそ いっそ
I wanna be your あなたの
指に甘く噛み付いてしまいたい


モーニン

落ちた瞼にひらめきの輪
しょうがないでしょう
きらめくわ ふやけた朝に
君の寝顔に宿るそれ
夢の中 気持ちだけ言いそびれ
バカなエジソン それが私です 私です
She is Perfectとくれば
ぼくははきだめのどら猫
ショーウィンドウ 閲覧が教養
御機嫌よう 心は雨模様
He Get the Sun こぼすマイサン
グドモーニン 言えぬままの今日です



とても幸せな夢を見たの
ひとり 草原で立ってた
街の灯は遠く 届かぬ距離に
掌に浮かべ眺めてた
夢が覚めないままでいたいね
せめて 目隠して
君の家までたどり着けたら
柔らかな心 あげたいよ


そらにはなてば

聞きなじった言葉で僕を殴れば
僕の神様に裁かれる
日陰で耕しちゃ意味がない

政治と書いて生活と書けば
僕と君とで間に合わせる
1日の価値は計り知れない
誰も僕らを知らないから
一層・スウィート・とても・ソウル
今 人生の甘きを噛みしめる
舌の上に君の苦い味があれば あれば

どうもこうもごめんね
あの雲を掴みきれず 消えてくほこり
愛 どんな風でもyouはyou

面影の路面電車に飛び乗って
くるくる廻る 双眼鏡
想像を放棄した言葉で僕をなじれば
この世はSF 黄泉の国
くるくる廻る双眼鏡
一層・キュート・とても・双眼鏡
風で息をして
君 そらにはなてば はなてば
君も神様?


おセンチ High School Rock'n Roll

体育館に Standing There
先生、生まれた意味を Please Please Me
Little Childから It's Won't Be Long
恋に落ちたら 僕は泣くかしらん
She Loves Youの噂聞いたYesterday
抱きしめたい Help! でも今はまだ
この恋は抱きしめたまま

ノルウェイの森でも Strawberry Firldsでも
君がいれば ここでもどこでも
 Magical Mystery Tour(いわゆる一つの修学旅行)
この気持ちは Rubber Soul?
Girl, I Want to Tell You
彼女曰く、彼女曰く 答えは Tomorrow Never Knows

18のBirthday迎え みんなで並んでSgt.Pepper's
Long Long Longも A Day In The Life
君の気持ち Dig Itできず For You Blue
Hello Goodbyeの季節近づくわ
Let It Be 遠ざかる君 願わくば Get Back
されど The End 届けたかった 愛こそはすべて
それでは皆様、旅立ちの唄を Maybe I'm Amazed 


Bye Bye, My Girl

裏切られた末 笑ってしまった
許せないのはお前の方さ(俺だ)
下品な奴らに煙に巻かれて 有り金みんな使い果たされて
性懲りも無く またヘラヘラヘラヘラヘラヘラヘラヘラヘラ
Bye Bye! Bye, Bye Bye! My Girl
嘘だったんだろう?
そうだったら どれだけ楽になれたんだろう?
ああ 人が 信じられない ならいっそ
旅に出ましょう 何度目かの置き手紙
アディオース


ポルノ

あんたの呟くきれいごとはクソ
アルコールより酔える ステキな思いこみ
継ぎ接ぎ それは他人の言葉
マイノリティーの化粧も様になるね
追い詰められたらクスリの写真の出番
鈍感 鈍感 遅いのさ すべて
遠い国でこどもがのたれ死んでも
可哀想なのはあんた自身
若者を心配する振りをして
一人前気取りとは笑えないな
クソ クソ クソ あんたも 俺も
産まれてもないし ましてや死んですらない
そう ここはゴミ箱の中だった


じこけんお、夏

夏をあきらめて 夢をあきらめて
人生をあきらめて
僕は僕をあきらめて
どこに行く あてもないから
どこにも行かない
いつもの癖で茶化すだろう
軽くなったつもりで重くなる
ダセェな リバウンドで あの娘 嘔吐
眠っちまいな それがいいな
ここは人類の行き止まり
明日をあきらめて 頬が青ざめて
自殺に魅せられて
「僕は僕にあきられて」


友だち思い

「生き急ぐな」って
ふやけた顔でどうしたの 友だち
君が管巻く正論が
ひん曲がって見えて気になった
いいから いいから もう一杯
誰かのルールに則って 君は呟く
もういいかい

吐き出す煙に
何の意味もない 価値もない
ただ青く 青く 青く
ひん曲がったタバコの角度で
世界を切り取っていたね
くすんだルーレットで次に出る言葉を
待っていた

あの屋上で
燃えていた夕陽に
君を重ねて見ていた
あの屋上で

「許されたい」と
こぼした背中を見送りながら
太陽が昇る前に 忘れてしまおう
君のこと あの日の君のこと
忘れてしまおう


踊らなければならない国

あーだこーだと知らねえ話
セックスと金の予感がありさえすれば
胡散臭いジジイも 愛すべき天使になる
もうわかったろう
前世のつもりの善行も
恋人は枯れた蓮で水の泡
平和は訪れない 俺ら 息する限り
正気の顔で狂えなければ
踊れない 踊れない 踊れない
信じられない話もここじゃ
神さまが頷けば真実さ
揺り籠から墓場まで
他人の言葉に その優しさに尻を振れ
君の意見は鼻かんで棄てなくちゃ
多数決こそが幸福論でなくちゃ
踊らなきゃ 踊らなきゃ 踊らなきゃ
「踊れ」と叫ぶ人ら 従おう
「手を上げろ」と人ら 従おう
音楽はそうでなくちゃ ゲージュツはそうでなくちゃ
つまらないのさ


All Summer Long

素晴らしい日にふさわしい
時を探して走り回りたい
夕陽 透けて 世界のメッセージ
浮かぶTシャツのままで
こぼれてゆく言葉をコップで受けとめて
あやふやでない 海をのみほす
舌の上が痺れて 戸惑い思わず踊る
僕等の中で 落ちるまで燻っていた
夏の火種
ずっと眺めていたい


真空溶媒

草臥れた煙草を咥えて
干し草の上 星空の下
春と修羅に酔っていた
となりに夢見るは
まだあどけなき乙女の面影
灰色の顔をやさしく撫でる
ぼんやりと 時間が通り過ぎるのを待っていると
小さな島の脈動が
心臓に絡みつくのを彼は感じる
そうして滾る血を 押し出すのだと彼女は囁く

憧れの十字軍が 一筋の太刀と共に現れ
さっきまで一つだった 夜を真っ二つに裂く
その境界に目を凝らせば
森羅万象は身体中を循環し
すべての泉を手繰り寄せるだろう
月の輝きを 焼きつけた網膜に
浅い眠りから手渡された便りがある
ざわめく予感に唆されて 彼は1人立ち上がる
   そうら やって来た汽車に乗って
   僕ら ちょっと旅に出ないか…


fragile

きみの心におきわすれた
ぼくのかたちを朝にはわすれて
しわがれたシガー
ベッドの中でなぞっていた
夜が明けたら
ぼくら はじめましてみたい
なにか言うと
こわれてしまいそう
そんなものじゃなくて
なくしてもかまわないほど
いくつもめざめをいのります
赤みがかったカーテン
ぼくの上にきみがかさなる
きみはきみのかたちをわすれて
ぼくはぼくのかたちをわすれて
ベッドから少しずつ落ちてゆく
見上げた空におきわすれた
ぼくらのかたち


かなしみのおきにいり

知らない人が指で触れる
ハートが赤く染まる
イワン・パブロフじゃあるまいし
尾を振らせては 楽しいの?

そういう世界 犬みたく
アルジャーノンでもないのに
噛みつく資格はとっくの昔
埋めたんだ あの庭に

ヒットソングみたいな
あの子のハートの中身
肺に流して ジリジリ燃える
むせかえる夏の一日

退屈も幸福もみんな並んで
思い出に磨り減ってしまうんだね
ワルプルギスの真似して
嘘じゃない かなしみは クローゼットに鍵かけて
愛とか運命とか散りばめて
ウサギみたい 赤い目で モールス信号送るよ
笑顔の写真でハートを満たして
お腹いっぱい ドーナツの 向こうから誰かが君を
扉を閉めて 穏やかに眠らせて

空っぽのままじゃいけないよ
僕も私も 息ができない
空っぽだったタイムマシン
魔法に思えて 泣きたいな
あの子のように笑えてるのに
どうして?

嘘でもいい 海が見たい
乾いたプールじゃ泳げない
沈んでく中 浮かんでく君
うやむやにして うたかたのゆめ


 ×

放課後 君とふざけてつけたバンドの名前
17回目にウェイターがやってきたときだった
ファミレスの安いランチにぴったりな
馬鹿げたやつ
青春なんて言葉 唾をかけてやれ
アルバイトで買った温いビールみたいに
シャツが汚れるまで交差点で話して
針の進む音を教えてくれた
君は
本当のことしか ありはしないと思っていた
君の柔らかい憎悪 触れてから
僕の心に走った 亀裂


Doll

君は僕のかわいいお人形
長い髪で着飾った
真っ白な肌 綺麗だよ
儚く 手を伸ばして
アンドゥトロワ
僕は君の赤い靴
キスして 雪に頬紅落ちた
とてもとても寒い夜
橋の上で踊った
夜のスカートが広がって
僕はまん丸なお月さま
ああ 君は僕にとても似ていて
大好き 大好き
ああ 僕は君にとても似ていて
大嫌い 嫌い嫌い
定規でまっすぐ引いた線
ガラスの森の中
光の影 ヌラヌラ 近くまで
気づいてしまったね
滴る雨垂れ 祝福は誰のもの
またひとつ いつくしみの花咲いちゃって
君が手渡してくれたけど
受け取る僕の手はもうここにない
ああ 君は僕にとても似ていて
ああ 僕は君にとても似ていて
とても とても とても とても


阿里巴巴生誕

また同じ血溜まりで
「愛」を掬いとり 額縁に飾る
あなたも同じね
鼻面に
腐った雨の匂いを聴いてる
ほんの一瞬 かすめとった
プレリュード
遠い田園 赤い糸を断ち 大人になるの
ほんの数里先の
あなたと同じの
時間を
盗んでしまおう それは永遠に
孤独だけが 鼓膜を揺らした


1993

非常階段ですれ違った
鏡合わせの男が言った
僕が生まれる頃
カートが売った世界
誰かが買いしめるその前に
見つけ出してしまうんだ
僕らで そう 僕らの手でだよ
質屋に預けた指輪でも
赤いラバーボールでも
聞こえるだろう 遠い声 箱の中
モールス信号で
動物園のように騒がしく
気が狂うまで
第1ボタンに気を取られるくらいなら
見つけ出してしまうんだ


電線に君を想う

君のかけらを光の世界で
拾うのもいい加減 終わらせたい
紅く透き通る 危険信号
夢に出る 出ない 終わんない
つうか はじまらない占いあそび
斜めった電信柱が
心の傾きとシンクロ 一直線
茜色の空を引き裂いて
人生と重なって 曖昧なモノローグで
昨日も今日もわかんなくなって
放っておかれたアイスクリーム
甘くて シャンプーの味がするよ



言葉の信仰を辿りながら
記憶の果てで楽園は笑っていた
細走る枝葉 実りを啄む小鳥
その羽毛を毟り
幹に凭れる
唇 ルージュ 引いて
駆けだした少年の君
夕暮の地平線で 無花果弾ける様を見せて
二人だけの漂流教室
秘密をもっと教えてよ ねぇ



朝に急かされてはじまる
「物語のつづきは?」
世界はまだサナギの色
わたしの空がめざめてゆくの
鏡越しに目が合ったんだ
とても似ている 嬉しくもなる
気持ちで爪を研いだなら
路上の月を蹴り上げて

傷つけてくれて有難う(実存!実存!)
傷ついてくれて有難う(実存!実存!)
あなたはすでに愛です
前歯折れるくらいチークダンス
わたしはすでに愛です

勝ち誇った誰かの顔
私たちの知らない顔
今日も敗北の文字をなぞり
「物語のつづきは?」
時を刻むメトロノームになって
裏書のキス 読み合わせ
頬を撫でる 風の匂い 紅をさし
傷みに爪を立てたなら
古城の月を口ずさみ

死にたくさせて有難う(実存!実存!)
死ねなくさせて有難う(実存!実存!)
あたたはまだ愛です
眠り姫でいたい 勝敗はつけたくない
わたしはまだ愛です
逢いたい


シェラザード

いつから君は退屈なの
僕らの日常はまるでポルノ
夢の途中で終わってしまうの
抱きしめても何も感じない
すれ違う時 胸がチクっと
棘が刺さったような感覚を
忘れられなくさせていてほしいよ
泣くくらいなら
僕はいっそ君を騙す悪党になろう
痛い痛いと笑う声がいいよ
最後にきっと思い出したりしない
まぼろしよりもマテリアりたいな
嵐の外でまざりあいたいな
一等 一等 一等星になって
こういう そういう 個性の輪
ホントウよりも相当やばめ
ダメ ダメ 流れ星 でも
愚かで狂いそうな
君はきっと僕を置いて昔話になる
待ち合わせのエントロピー
その熱でぎゅっと焼き尽くしたい
まぼろしよりもマテリアりたい
嵐の外でまざりあいたい
おはなしよりも夜伽あいたい


entanglement

赤く透き通った
ソーセージよりも
血の通った君の唇を噛む
男なんて信じないと
真面目な顔で言う
君の信じていたおとぎ話を
紐解くことに情熱を傾けたけど
恋は冗談のように
真夏の雪よりもすぐに
上滑りで溶けてゆく
横顔がツンと上を向いた方向に
太陽を見つけた
砂浜で遊んでいるあぶく
蟹が潰して歩いてる
二枚の写真の間に沈んだ
思い出を必死に探して
挿絵に残して 食べてしまった
さようなら マリー
僕は憂鬱を引きずって生きるだろう
さようなら マリー
君は空白を抱きしめて生きるだろう
忘れられない感覚を
思い出さないでいてくれるかい マリー


夜明けのジル

夜明けは君を離さないから
淡い青色が嫌いになった
ベッドと床の隙間で
こんがらがってるストーリー
いつの間にか眠ってしまった
幸せな夢をいくつか作った
柄にもなく泣いてしまった
記念写真の底から
裸の私をあぶり出して
また嘘で固めるの
突然のキス 転がるだけで好きなんだ
積木細工のこころに嘘はつけない
ポケットのクッキー 意地悪な笑み
つながってはなれるストーリー
夜明けが君を迎えに来るから
嫌いなんだ 君以外 全部
うー
地平線の向こうまで
掠れるギターのレーザービーム
スリーコード これ以上の
展開はもう 耐えられないんだ
振り向いて


歌姫

丑三つ時の問いかけ
不安定 良いって言った
ベースボール
興味がないほど良いの
キャンディー舐めて
下品な君の想像に跨る
それが私なりの革命理論
見つけた朝日 灯火 言霊になって
明日を指さしてくれるかい
ちっぽけなこの星の羅針盤


踊り子

お別れですね
散り散りになった手紙
暖かくて寒気がするわ
片隅に書いてあった
本音を使い果たして
歩き出せばいい
大人の真似事
コートの襟に残された
地下鉄の出口を縫い合わせて
知らない誰かと待ち合わせ
さびしくなんかないの
ひとり パリコレクション
汚れる度に綺麗になれ
花束こそ美しい
ワンシーンずつ切り貼りして
大切にしよう
咲き誇るまで待っていられない
冥府までフローレ


緊急上映

捨ててしまったブックカード
燃え殻の銀幕のリスト
愛らしい歌声で鳴くわ カナリア
わが恋は尽きぬ
命を引き継いでも
外れぬ手錠にくちずけを
もしももくそもないわ ダーリン
一度きりの人生でも
くりかえすの何度でも
終わりなき遊び あどけなきあやまち
今また お目に入れよう
僕を受け止めて  さぁ、手を叩き!


見えざる手

透明な掌に地図が書き込まれている
隠された間違いが溢れてしまったみたい
薔薇を振り撒いた彼はどこかに消えた
私たちの胸の隙間に入り込んでいるの?
さよなら エッセンス
さよなら 青い空
手を振る私の手は汚れてなんかいないのに
タイムマシンも魔法ももうないの
喪失感とかくれんぼ 誰もいない もういいかい?
ジェットコースターで投げ捨ててしまった
鬼の印 あなたは忘れてしまったの?
さよなら エンゲルス
さよなら 青い心
見えないピカピカの銃口が私たちを狙っていた



ベイビー 君は運び屋
というよりは気分屋
カビ臭い部屋でする
ちょっとそんな気分も今は
うんざりなんだ
新しいオプティミズムでまた
僕を笑わせて
それで終わり 終わり
身支度 乱してく
かみ砕いた言葉をきかせてください
うわついてくっついてこわれてる
いつまでも
それで終わり 終わり


 天動説

エスチョン 書き連ねた
プールで波立ってた君を
卒業の気持ちできりとった
誰も教えてくれない
心の外側の秘密を説いてくれ
ナチュラルな感じ いい感じ
なぜなら空が晴れているから
こんな風で僕らは幸せになれたらね
檻の向こうの友に手紙を書こう
きっと神さまの話を聞かせてくれる
ほら いつか見た映画みたいに
君を抱く僕の腕はとてもいやらしい
ドルチェ・クリシェリコシェ
毎日は
ドルチェ・クリシェリコシェ
忘れてく


映日果

陽射しがまっすぐ届いてくる
まろやかな天気でしたね
日々はこうゆっくりと
進んでゆけたら幸せです
長袖一枚羽織っていられる
心の調子と重なって
一歩一歩近づくシルエット
白々と笑いの足音
空に浮かべていたいのです
おかえり秋の日
真剣なまなざしで
あなたと向き合えること
許されていること
噛みしめる
もう少しで忘れそうよ


2018年のピンボール

かかとを失くしてる君を
背中から蹴り上げる
ほら 転んだ すっ転んだ
これが君の好きな映画なら
君の好きな階段のラストシーンなら
救われる すぐ救われるけど
掬われる すぐに掬われるよ
繋がって 離れて 違う誰かと繋がって
君によく似た子どもは
羽を伸ばし 消えてゆくよ
街は雨 急ぎ足の人たち
君が踏み潰した街は
とうとう君を踏み潰した
黒の12番をプールに沈めて
望んだもの みんな返して
そして永遠に弱い輝きでいて
--たくさんの喝采 泣き叫ぶ女の子たち
        君はソファに腰を落とし
        今までの欲望の顛末を見届ける
        絶対安全スーサイド
        奈落の底でしゃがみこむ背中を
        三文芝居の台本が燕尾色にくすぐって
もうすぐ幕が上がる


骨折

花が咲いて
光に向かって背伸して
僕に微笑んだ
灰色の時間の真ん中で
左の手首が折れたまんま
君をずっと探している
明日がどこから来るかなんて
地図の上で探さなくていいんだと
花が咲いて
光に向かって背伸して
僕に微笑んだ
薔薇色に香る映画の中で
影がいつまでも光ったまんま
君をずっと照らしてる
真夜中 人のまだらな広場で
旗を立てずに 演じていて 恋人


ウィークエンド(ジュリーのように)

背中の夕陽が気になるの
それは君の翼を溶かすだけさ
俺たちの関係は
とどのつまり なんでもありさ
なんにもないさ
燃え尽きたマッチばかり
ベッドの上に撒き散らし
吸殻一つ 見当たらず
この一日が人生における
1%にも満たないことよりも
俺を捕まえているこの一日を
100%で満たしておくれ


標本 -diorama-

どこかへ飛んでしまいそう
風が強く吹けば
白々しくてよく響く
彼女の声が聴こえるだろう
聴こえるだろう
貝殻ひとつ 砂浜で拾う
銀のねじを巻けば
化石の言葉がこぼれるだろう
それは回らない観覧車
その一番上のゴンドラで
さみしさにたえきれなくて
方舟と名づけた風船を
ゆっくりゆっくりと解いた
赤い 赤い命を懸けてゆく
運命のきっかけを掴んだつもりだった
恥じらいが産まれてしまわないよう
地球儀をまわして
首をかしげた子供たちは
日が暮れるまで追いかけっこ
やがて追いつかれてしまう
法律と欲望が複雑な網目で
君を捕まえようとする だから
地図を書き換えて確かめよう
もうすぐさ 重力の虹
君の胸の形になる
望みもすべて絶たれて
裸の島と抱き合って
恋の真似事 それも終わりさ
こんなちっぽけな出来心に
ありきたりな「さよなら」はお似合いだった
風が吹いても 誰にも消せない
彼女の声が聴こえるだろう
聴こえるだろう


パサージュ

限りなく美しい引用句で
君は人生を飾りたてる
宝石じゃない僕の言葉じゃ
満足できやしないんだろう
だからもっと もっと深く
きらめきの湖が澄んでゆくように
君は美しく 美しく
果てしなく続いていると導いて
憧れの火を絶やさぬよう
彼女は僕を抱いたんだ
あの矢印が指し示す先へ
至るための黄金の三原色
だからもっと もっと深く
ひらめきの嵐が背中押すように
君は浅ましく 浅ましく
淀みなく「愛してる」と囁いて
だからもっと もっと深く
道徳の財産が枯れてゆくように
君は鮮やかに 鮮やかに
彼女に取り憑いて離れないで


人生は一度きり

ゴロワーズを吸ったことがあるかい
ガンダーラに行ったことがあるかい
それはどこよりも遠く
それはどこよりも近く
君を捕まえて離さないだろう
ゴロワーズを吸ったことがあるかい
ガンダーラに行ったことがあるかい
そこはなによりも甘く
そこはなによりも苦く
君は涙の意味を思い知るだろう
ゴロワーズを吸ったことがあるかい
ガンダーラに行ったことがあるかい
彼は誰よりも強く
彼は誰よりも弱く
君が君である烙印を押すだろう
ゴロワーズを吸ったことがあるかい
ガンダーラに行ったことがあるかい
AはVよりも広く
AはVよりも狭く
君にちっぽけな穴を空け続けるだろう


窃盗

ポン引きでも万引きでも
君の青春 僕のモンにしたい
昨日の夜 引用したのは
五年前の友達のさびしさ
君があてにしてるのは
千年前の屈辱のカノッサ
抜き出してしまえば
それは僕のきもち
抜け駆けしようよ
このドキドキは
指先から指先へ
僕たちのものだよ


初戀・実践篇

大人みたいに 言葉少なに
素敵だけれど
鏡みたいに 当たり前に
触れたら壊れる
なんて面白くないじゃない
透明感より透明がほしい
文学的より文学がほしい
星の瞬きなんかと言うけれど
瞬いてみせて
試してみてよ
あなたと私の初戀・実践篇


街の言葉

地下鉄に乗って
目にうつるだけの文字に
意味を持たせてしまう
君はいつも同じじゃなくて
トラック いくつも忍ばせてる
ダサい同じ鞄なのになんで
キラキラに変えてしまうんだろ
メタメタのロードムービー
みたいでずるいよ


ぬるいめがね

数学のような少女のようなはしかのような
日本のような戦争のような世代のような
自殺のような復活のような改竄のような
転がるような集団のような騒音のような
何か言っているような言っていないような
ぬるいようなくもりのようなめがねのような


前線

物心ついて 嫌気がさして
「逃げたい」抱えて走る
抜け穴はすでにいくつもあった
なのに風ひとつなくて

その場で立ちすくむ術を覚えた
その手にいつの間にか持っていた黒い塊
君の声を聞こうとして
そっとそれを手放した

世界に小さな亀裂
誰かが呟く「綺麗」と
その声に背中を押された気がして
気がして


株価変動

「そうなんだね」
「なるほどなぁ」
「わかるなぁ」
「すごいよ」
「えっ!」
「……すごい、考えちゃった」
「ねえ」
「うん、うん」
「ふうん!」
「それは…大切なことだよね」
「(笑)」
「そうだなあ」
「あれ、えっ、あっ!」
「そうかそうか」
「幸せ、なんだよね」
「僕たち、なんだよね」


Slow Down

ゆっくりと堕ちてゆく
自然の成り行き それなりの行く末
三度目の食事でどうにかなりたい
色めき立つ 堰き止めてたダムが沸き立つ
上昇志向 飛行場
憧れてたアラン・ドロンのスカイ・パイロット
学校のパイセン 安吾坂口
だけど俺は太宰派
似てると言われるけどそれ暗にクズって言ってねえ?
さながら 不良少年とユダ
並列してもピンとこない?
ならそれはピントが合ってない
拙い脚本上に
太いピンを刺せ eyeを定め 愛を定め
時に意識する強弱 何重もの螺旋の円周
古語を訳すみたいに君の言葉を
膨らませちゃえばいい
気に入らなければ割ればいい
悪い空気もたまには必要
荒野の中 燻る煙
あっちも火種 こっちも火種 各所の真ん中で
脳みそ黄色くなるファッショの外れで
俺は見た 俺は見たんだ
終わりからはじまりまで貫通している
世界の果てに咲くダサい薔薇 ダサい薔薇
その折り重なった花弁のその奥の深層
惜しみなく 堕ちるんだ
俯けば俺の影 青い影
燃えて拡張し やがて収縮の様相
生じた矛盾 縦も横もないビジョン
ゆっくりと絡まってゆく


E/T

僕は知っていた
君のこと ずっと前から
ただの線で区切られていた
それだけなのに
僕は知らなかった
意味のこと てのひらの裏側
目に見えるものがそこにあった
それだけなのに
EとTを繋いだ
糸の上で君は踊っていた
想い 揺れる それを感じる
僕は祈っていた
未来のこと 他人みたいに
目に見えるわけないとあきらめて
僕は待っていた
過去のこと 忘れたみたいに
二人が二人でいられる運命が
口を開く その時を
EとTが示した
境界線にそれは立っていた
やがて 君を 貫く槍が


壁画

ネガティブな言葉を並べてるのは
ヘイトを分散させたいんだろ
憧れさせてもくれないんだね
逆接を直後に配置すれば
救済があると信じられる
君を殺したい、と思った瞬間に
君は永遠に生き続ける
遠回りしすぎて朝が来てることにも
気がつかない 間に合わない
川はもうとっくに枯れてるよ
つながれないは90年代式落語の常套手段


オト/メ/クチビル/城壁 🔛 乙女/地下/十字架/都市

飛び出しちゃえばいい
内臓とか「私」とか
理科室で白衣着たあなた
破壊願望だだもれ白昼夢
そのものでいたね
惑星の軌道上で
漂うみたいな青春
(381)1823-291
ダイヤルして 羊三つ数えて
「私」は面影 あなたは在明
剥製になれたらなって思ってた
叶わない毎日に箔つけて生きるくらいなら
早くちょうだいよ いつも願ってる
あなたがたとえばかみさまだったら
あしたがひるがえってあたしになったら



森のかなたの世界の泉

本をちょっと齧って
くり抜いてしまう
文字を噛み砕く
いたずらな笑み ずるいね

辞典をめくる僕と居眠りする君
壊れても文句は言えないね
溺れてしまう水はもう涸れた
互いの泉の源流を辿るんだ
狭いこの部屋の中から

ニュースにはならない
秘密の報せ
僕らは共有していた
上に上に上に行けば
世界は広いはずだと
信じていたね けど最近は
なんだか

ねえ 今って朝焼け?夕焼け?
そんなことはもうどうでもいいよ
廻っている 廻っている
思い出の距離のまま
さよならは言えないね 言えないね

溺れてしまう水はもう涸れた
互いの泉の源流を辿るんだ
狭いこの部屋の中から

そういえば 君のこと 何も知らない