眠りにつく10秒前。

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狂気の沙汰も春次第

たまには時事ネタというか、新鮮な話題を。『ドレスコーズの《三文オペラ》』に小島麻由美氏が参加している、とのニュースを目にして、思わず「ああ、すてき…」と心の中でつぶやいてしまいました。

2000年代終盤から2010年代初頭、すでにギターロックも飽和を迎え、私的に最も熱いムーブメントが和モノでした。ライブに行っていたわけでもないのでどれだけ世間的に盛り上がっていたかは知りませんが、THE MILKEESやTHE PORTUGAL   JAPAN等を擁したさざなみレーベル、ザ・シロップ夜のストレンジャーズ、微妙なところで言えば初期のフジファブリックもそうか?他にも住所不定無職、アーバンギャルドモーモールルギャバンとか…。厳密に言ったら和モノじゃないかもしれませんが、大体サイケを感じれば「好き!」とハート型に瞳孔開いていたわけです。

それほどまでにはまり込んだのも渋谷系への淡い憧憬が捻じ曲がって表出した結果でした。ギタポ的なポスト渋谷系にはどうも馴染めず、小西康陽氏も野本かりあプロデュース以降表立った活動がなく…元フリッパーズの二人もそうでしたね。CorneliusYMOの文脈に回収されはじめてたりとか。誤解を多いに招きそうなので簡潔に説明できないんですが、本脈のはっぴいえんどの流れに礼儀正しく乗っからない、和モノ、歌謡曲のエッセンスを下世話で暴力的に示していたアテチュードがあの頃のyoutubeの関連動画には転がっていた気がするのです。かまってちゃん、相対性理論、ミドリなんかも勿論好きだったわけですが、他にも良いグループ、ミュージシャンがたくさんいたんですよ。他にもMrBAUMKUCHENがMVを撮っていたostooandell(最高)、まつきあゆむとか。その二者繋がりでいえば曽我部恵一氏主催のRose Records、世武裕子氏を世に輩出したくるりのNMRだとか。挙げたらキリない。このようになにかしら乱立しまくっていたカオスな時代はフェス文化によって鎮火され、稀代の天才、転校生の活動停止によって私の青春は未消化のまま葬り去られてしまいました(野暮ですけど、ここまでもこれからもすべて私感です)。

youtube興隆期とでもいうのか、あの頃を振り返ると否が応でもエモくなってしまうわけで、吐き気が催してくるのはそのせいか、はたまた久々に吸ったタバコのせいか…。ニコニコ動画も無法地帯だったなあとか、もう全部総括して吉田豪さんあたりにまとめてほしい。『炎上未満』ってな感じで。ダサいか。

めっちゃ横道に逸れたので強引に話を元に戻すと、そうした時代の空気を大いに表現してみせたのが毛皮のマリーズとそのフロントマンたる志磨遼平、その人です。更に私の捻じ曲がった渋谷系魂を鷲掴みにしたのもこの人。こうして乱暴に振り返ると、危険な推測ですが、マリーズの解散はバンドの構造のみならず、時代にも要求されていたんじゃないか、という気さえする。とにかくあの時代に登場し、あのタイミング、あの状態で徒花とならざるを得なかったような。その後、頓挫したバンドドリームを体現するかのように、ドレスコーズの実質的解体、『平凡』の発表、そして今回の『三文オペラ』プロジェクト。グラム期のDavid BowieTHE YELLOW MONKEY『jagur hard pain 1944 - 1994』のごときコンセプトアルバムが2作連続でリリースされるわけで、とことんルーツに真摯な彼の作品に小島麻由美氏が参加する。時代の狭間にデビューし、今なお狂い咲きサンダーロード状態の小島麻由美が、ですよ、これは、少なく見積もっても、和モノの流れを、見事に、一本線で、繋いでみせた、コラボレーションなんだと…。言いたかったわけです…。長え、長えよぉ…。息切れしちゃうよぉ…。

深夜のラブレターつうかファンレターのような、ほんのりサイケなお話になりましたが、まあ春の終わりにはちょうどいいんじゃねって感じです。書き直すのもめんどくさいし。『三文オペラ』、楽しみっすねえ。

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