眠りにつく10秒前。

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みていたい まだみていたい

元旦の真昼から有楽町スバル座で『花筐/HANAGATAMI』を観た。

大林宣彦監督の末期癌の報せを受けて、この映画は絶対に映画館で観なければ、と決めていたので、出不精な身体を引きずって新年早々出かけた(今は完治されているようで何より)。

1時間ほど早く着き、チケットを購入。上映まで近くのフレッシュネスバーガーで時間を潰す。ハンバーガーのお供に途中まで観ていた『ボリシェヴィキの国におけるウェスト氏の異常な冒険』を鑑賞。グリフィスが手がけたような大作浪漫ではなくコメディ作品なので、英語字幕の細かいニュアンスがわからなくても内容は理解できた。サイレント期のコメディ作品は人物の動きが洗練されていて、それを観ているだけでも楽しい。

上映10分前に劇場に入ると、一つ飛ばしでほとんどの列の席が埋まっていた。単館系の作品の場合、自分よりも年長者の人が多い。たまたま右隣は同年代の女性で、他にもポツポツと若い人がいる。この人たちとは友達になれそうだな、と思いつつ、誰も一言も喋らずに映画館を出る感じがなんだか心地よい。バンドを組むとしたら大学のサークル内より、同じ映画館に通う人たちに声をかけた方が面白いと思う。

閑話休題

スクリーンの中で時間と空間が歪んでいた。大林監督の映画は目を開けたまま観る夢だ。169分間、私は夢遊病者になって、一足早い初夢を観ていた。

もしかしたら最期かもしれない、と思ってしまっていたけれど、こんな作品を観せられたら次を期待しないわけにはいかなくなる。

ずっとわがままに、目を開けて夢を観ていたい。


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